
前置胎盤は、胎盤が子宮の入り口付近にできてしまい、内子宮口をふさいでしまう異状のことです。胎盤が子宮下部に付着し、発育とともに全部あるいは一部が子宮口にまで及んでしまうもので、完全に内子宮口をふさいでしまった状態を全前置胎盤、子宮口の一部分だけをふさいでいる状態を部分前置胎盤、内子宮口の端だけにかかっている状態を辺縁前置胎盤と言います。
高齢出産では、この前置胎盤になるリスクが高くなると言われており、妊娠全体の発生率が約0.5%に対し、40歳以上の高齢妊娠では約2%程度になるとのデータもあります。
前置胎盤は妊娠28週目くらいに診断されます。もし妊娠初期で前置胎盤と診断されても、子宮が大きくなるにつれて胎盤が外れることも少なくありません。定期的に診断を受けて、状態を観察することが大切です。
症状は痛みはなく、妊娠中期から後半期にかけて突発的に大出血があったり、出産時に多量の出血を起こす場合もあります。前置胎盤は診断によって事前にわかることなので、妊娠中はできるだけ出血を防ぐために、ストレスや疲れをためないように注意して、リラックスして日常生活を過ごしましょう。
分娩はほとんどの場合、帝王切開になります。臨月まで出血がなかった場合は、日時を決めて予定帝王切開になります。妊娠中に大出血があった場合は緊急の帝王切開が行われます。
前置胎盤はリスクが大きく、小さな個人病院では対処できないこともあるので、スタッフの充実した総合病院での対応が望ましいでしょう。